- タレントがCMしてるシャンプーってどうなの?
- 価格だけで選ぶと失敗する?
- 市販シャンプーの選び方がわからない…
なんてお悩みにお答えします。
本記事では、市販シャンプーの選び方のポイントを「ヘアケアメーカーの研究員」の目線からアドバイスします。
具体的には、
- 市販シャンプー【界面活性剤(洗浄成分)の選び方】
- 市販シャンプー【注意が必要な成分の選び方】
- 市販シャンプーの勘違いしてる選び方
について解説します。
市販シャンプー【界面活性剤(洗浄成分)の選び方】
シャンプーを使った際の満足感は、どんな界面活性剤(洗浄成分)を使っているかによって決定します。
例えば、
- 泡立ち
- 質感
- 洗い心地
などが決まります。
一般的にシャンプーは、
約60%が水、約30%が界面活性剤(洗浄成分)、残りの約10%が補助成分で構成されています。
比率からも分かるように「水以外の主成分は界面活性剤(洗浄成分)」です。
そのため、
シャンプーにとって界面活性剤(洗浄成分)はとても重要なんです。
界面活性剤(洗浄成分)を使用する目的
そもそも……界面活性剤は、シャンプー以外にも身近なモノに使われています。
- 洗濯洗剤
- 食器洗い洗剤
- 歯磨き粉
にも配合されています。
では、
界面活性剤をシャンプーに使用する目的はというと。
皮脂やスタイリング剤の油汚れを
- 髪や頭皮から浮かせる
- 製品中の成分(油性と水溶性)の分離を防ぐ
という2つの役目があります。
さらに、
栄養補助として配合された成分を「毛髪内部への浸透させる手助け」をしたり、洗浄中に「髪の摩擦を軽減」される役目をします。
そして、
シャンプーをしてる時や髪を洗い終わった後に、
- スッキリする
- サラサラになる
- しっとりする
場合によっては、
- ガサガサになる
- ゴワゴワする
- ギシギシ感がある
と体感したことはありませんか?
これらは、シャンプーに配合されている界面活性剤(洗浄成分)が影響している可能性があるんです。
刺激が強い界面活性剤(洗浄成分)は?
市販シャンプーの中でも、ドラッグストアなどで比較的…安価なシャンプーには、髪や頭皮に刺激が強い界面活性剤(洗浄成分)が配合されている場合が多いです。
高級アルコール系
- ラウレス硫酸Na(ナトリウム)
- ラウリル硫酸Na(ナトリウム)
- キシレンスルホン酸アンモニウム
- スルホン酸ナトリウム
- パレス-3硫酸Na(ナトリウム)
の5種類は有名です。
高級アルコール系の界面活性剤(洗浄成分)の特徴は、
- 原価が安い
- 洗浄力が高い
- 泡立ちが良い
です。
そのため市販シャンプーによく配合されています。
ただし…。
高級アルコール系の界面活性剤が配合されているシャンプーは、すべて問題があるのか?
と言われると、実はそういうわけではありません。
高級アルコール系の界面活性剤でも、コンディショニング材との配合バランスによっては「安価な割に使い心地が良いシャンプー」として販売されている製品もあります。
ただ…販売している割合で考えると非常に少ないので…。
高級アルコール系の界面活性剤を使用していないシャンプーを選ぶのが良いでしょう。
オススメの界面活性剤(洗浄成分)は?
アミノ酸系
アミノ酸由来の界面活性剤は美容室などで使われているシャンプーに配合されていることが多いです。
最近では、ドラッグストアやバラエティショップでも取り扱いが増えてます。
アミノ酸由来の界面活性剤で多いのは、
- ココアンホ~
- ココイル~
が成分名に付きます。
アミノ酸由来の界面活性剤の特徴は、
- 頭皮への刺激が低い
- 髪や頭皮への保湿効果も期待できる
という2点があります。
しかし、
アミノ酸由来の界面活性剤は、頭皮につきやすいので洗い残すと
- かゆみ
- ふけ
の原因となることがあります。
コカミドプロピルベタイン
ベタイン系の界面活性剤です。
こちらもサロン専売シャンプーなどに配合されることが多いです。
美容室のみで販売されてるシャンプーです。美容室オリジナルのPB(プライベートブランド)も増えています。
ベタイン系の界面活性剤は、天然の成分から作られた洗浄成分で、頭皮への刺激が低く、髪に対しては柔軟効果を持ちます。
市販シャンプー【注意が必要な成分の選び方】
ジメチコン
一時期シリコンが配合されていない「ノンシリコンシャンプー」が話題になりましたよね。
シリコン配合シャンプーは、毛穴をふせぐから使わない方がいい…。なんて…。
しかし…。
シリコンは悪ではありません。
シリコンの代表格として有名な「ジメチコン」は、トリートメントに配合されてることが多く「潤滑剤」としてとても優秀で、わずかな量が配合されているだけで抜群の指通り効果を発揮します。
シリコンは、シャンプーにも適度に入れれば指通りが滑らかになります。
シリコンを配合することが悪いのではなく、シリコンの配合量に問題があるんです。
微量であれば指通りが滑らかになります。
多量にシリコンを配合している製品を使い続けると…
- 髪がゴワゴワする
- 頭皮がベタベタになる
可能性があります。
硝酸ミコナゾール、ジンクピリチオン
ふけやかゆみを抑える殺菌作用のある薬用成分なんですが…。
硝酸ミコナゾールやジンクピリチオンが配合されているシャンプーを毎日使えば刺激になる可能性もあります。
市販シャンプーの勘違いしてる選び方
市販シャンプーを選ぶ際にもっとも危険なのが、
売り場の「棚割り」です。
お客さんから一番目立つ場所にドーンッ!と陣取ってるシャンプーは要注意です。
有名タレントがCMしてるシャンプー
製造コストよりも販促コストがかかってる場合が多いです。
- タレント起用費
- テレビCM
- 雑誌広告
- 新聞広告
- WEB広告
など…とにかく露出の多い商品は「注意」が必要ですね。
要するに‥販売価格のほとんどが販促費が占めてることもあるんです。
まずは、
CMイメージでシャンプーを選ばず、自ら内容をチェックしましょう。
〇〇エキス配合
シャンプーの基本は、頭皮や髪を洗ったらすぐに洗い流しますよね。
ですので…。山ほど〇〇エキス(植物等の抽出成分)が入っていても、髪に対して「ほぼ効果がない」と考えてもいいです。
〇〇エキス配合とうたってるのは、シャンプーのイメージアップ程度と考えましょう。
パラベン、メチルパラベン
最近は、オーガニック製品が「パラベンフリー」のようなうたいもんくを言われていますが…入っていて全く問題のない成分です。
パラベンやメチルパラベンは「優秀な防腐剤」です。
そもそも…。
パラベンやメチルパラベンが入っていない製品の方が「中身が腐りやすくなって」…。
まとめ
ご紹介した成分以外にも配合成分は様々ありますが、数ある市販シャンプーの中から「自分に合ったシャンプー」を選ぶために最低限、確認してほしい成分を集めてみました。
オススメは、アミノ酸系の界面活性剤(洗浄成分)が配合されているシャンプーを選ぶことです。
もちろん同じアミノ酸系の界面活性剤が使用されていても配合バランスによっては…「自分にあわない…」なんてこともあるでしょう。
しかし、
「自分に合ったシャンプー」に出会える可能性がグーンと向上するはずです。
テレビCMのイメージで判断する前に、自分自身でシャンプーパッケージの裏面に記載してある全成分などを参考にしてみてくださいね。